登場する「何者でもないもの」達は、人間ではない。主人公もその「ひとり」。
彼らは、自分のためだけに生きている。
彼らは、他人に関心がない。
他人に対する愛情がない。
そして、見た目も中身も全く別のものに変化できる( そして、それは人間とは限らない)。
しかも何度でも、だ。
勝手に変化するものもいれば、意識的に変化することができるものもいる。
主人公( ひかり)が、 丹羽ハルカだったころ、「某」から、人間に変化する物語。
死ぬことができない、成長もしない彼らだったのだが。
主人公は、「みのり」という、大切にしたい対象ができたとき、人間へと変化を始めた。 (死ぬのが怖くなったり、みのりへの愛情が芽生えたり、成長したり)
そして、最後には「某」 から人間として、変化を遂げた。
私やあなたの周りの「サイコパス」や「自己愛主義者」達。
実は人間ではなく「某」かもしれない。